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Netflix(BBC制作)『ドラキュラ伯爵』の感想を、同僚のF澤さんに簡潔に伝えた話

投稿日:2020年1月20日 更新日:

海外ドラマを日常的に観るようになると、やっぱり誰かとその話がしたくなるじゃないですか。

でも都合よく自分の身の回りに同じ趣味の人がいるかというと、その確率は大して高くないんですよね。

さらに同じ趣味の人がいたとしても、お互いに気づかぬまま過ごしているかもしれない。

その点、Twitterとかなら同じ趣味を持つ人たちと繋がるのは難しくないわけで、それも楽しくていいんですよ?

でも、この表情、この声のトーン、この鼻息の荒さを含む、全・私をもってして『ドラキュラ伯爵』を観終わった自分の思いを伝えたいときってあるじゃないですか。

そんなとき、みなさんは誰に声をかけますか?

私は同僚のF澤さんに話しかけます。

Netflixで『ドラキュラ伯爵』を観た翌日も、朝一でF澤さんに声をかけたわけです。

BCC制作『ドラキュラ伯爵』の感想

BBC『シャーロック』のスティーブン・モファットとマーク・ゲイティスが再びタッグを組んで作った古典ホラーの現代劇です。

『ドラキュラ伯爵』あらすじ

第1話は、修道女二人が、ある男が語るドラキュラ伯爵の話を聞いているところから始まります。

その男は、イギリス人弁護士のジョナサン・ハーカー。

ハーカーは、ドラキュラ伯爵と会うためにトランシルヴァニアを訪れた際の、恐ろしい体験を語って聞かせます。

ハーカーが語るドラキュラの話に異常に執着しているのが、シスター・アガサ。

その頃、ドラキュラ伯爵はトランシルヴァニアからイギリスに渡ってきていて…

原作からかなり改変されているので、一部の古典推進派の人たちには評判が良くないけど、原作を読んだことのない私には新鮮でとても面白かったですよ。

一話ごとに舞台が変わり、三話で完結。少な過ぎず多過ぎずの絶妙なボリュームです。

癖のある人物像の描かれ方も、テンポの良い展開も、行き過ぎないダークさも好み。

ドラキュラ伯爵は恐ろしさとお茶目さの配合が適量すぎるし、修道女アガサのセリフににじみ出る、ドライなユーモアのセンスはさすが。

原作はこちら



吸血鬼ドラキュラ (創元推理文庫)

『ドラキュラ伯爵』キャストには『シャーロック』のあの人も!

ドラキュラ伯爵を演じたのはクレス・バング。元々は舞台で活躍されていた方なんですね。「昔のイケメン」という印象しかなかったんだけど、物語が進むにつれてどんどん魅力が増してくるから不思議。

シスター・アガサを演じたのはドリー・ウェルズ。一見パッとしないんですけど、ドラキュラ伯爵との掛け合いを聞いている内に、段々可愛らしく見えてくる。

BBC『シャーロック』のメンバーも出演していますよ。

シャーロックと犬猿の仲だったアンダーソンを演じていたジョナサン・アリスが、ドラキュラ伯爵が乗る船の船長役で出演しています。

また、シャーロックの兄マイクロフトを演じ、『シャーロック』、『ドラキュラ伯爵』ともに制作も手がけたマーク・ゲイティスも、弁護士役で出演。マイクロフトのツンとした印象と真逆で新鮮!

『ドラキュラ伯爵』の感想をF澤さんに伝える

始業時間10分前のオフィス。

向かいの席に座るF澤さんに、挨拶も早々に「旦那さん、Netflixでドラキュラ伯爵見たって言ってた?」と切り出す私。

「見たって話は聞きませんね。今は戦争ドキャメンタリーにハマってるみたいで。」とF澤さん。

そう、ドラマ好きなのはF澤さんではなく、F澤さんの旦那さんの方

F澤さんの旦那さんはニッチで深い世界を攻めがちなため、「うちの旦那、サブカル鬱(©吉田豪)かも…」とF澤さんからわりと真剣に心配されている方です。

F澤さんを介して旦那さんと話すようになったのは、約一年前。会社の大規模な配置転換により、私がいる課に新しい課員が増えまして。新年度一発目のミーティングで、自己紹介しようということに。

自己紹介用のスライドに、"いらすとや"の浮かれたイラストとともに書き添えた「Netflix、アマプラ中毒」の文字に反応してくれたのがF澤さんだったのです。

ミーティング後に「うちの旦那も海外ドラマが好きなんですよ」と声をかけてくれたF澤さん。

(…落ち着け!まだそうと決まったわけじゃない!好き、っていうのは、「昔、『24』見てました」ってだけの話かもしれないじゃないか!落ち着くんだ!)

ヨダレを垂らしてF澤さんとの会話に飛びつきたい自分を叱咤しつつ、努めて冷静にF澤さんとの会話を繋ぎます。

私「…どんなドラマ観てるの?」

F澤さん「トゥルー・ディテクティブとブレイキング・バッドが好きだって言ってました。」

F澤さんを通して旦那さんとコミュニケーションを取り始めたのはそれからです。

F澤さんとの会話の中で、ときたま旦那さんと海外ドラマの感想を伝え合う。面白いドラマがあれば、F澤さんから旦那さんに伝えてもらう。

『ストレンジャー・シングス』についての旦那さんの考察を、F澤さんを通して聞かされたことも。ここ一年、3人でそんな蜜月関係を築いてきました。

F澤さんは聞き上手で、気を抜くと私、延々と話し続けてしまいそうになるんですよね。ちなみに私とF澤さんの席は、部長の席の目の前です。

なので、旦那さん宛のドラマの感想をF澤さんに伝える際、私はいつも簡潔に話すようにしています。

だから『ドラキュラ伯爵』の感想も、

「キャラクター、展開ともに良し。原作主義では障りあるが、観て損なし。」

と、おみくじレベルの簡潔さをもって伝えるに留めました。

力強くうなずくF澤さんに安堵した私は、さっそく仕事に取り掛かるのでした。

というかここまで書いてきて、「…これ、F澤さん迷惑してんじゃないの?」と初めて思い当たったんですけど。

F澤さん、いつも優しく私の話を聞いてくれてるけど、心の中では「こいつ、またかよ!ドラマの話なんて知らねーよ!お前の伝言係じゃねーよ!」とか思ってるんじゃないの?

「蜜月関係」とか悦に入ってるの、私だけなんじゃないの…?

F澤さん…

本当は私のことどう思ってるの…?

いや、まぁ、気にしてもしょうがないからいいや。ええい、ままよ。

私もF澤さんが最近ハマっている文楽鑑賞の話をもっと真剣に聞くので許してください。

『ドラキュラ伯爵』感想。F澤さんの旦那さんの審判が今下される

さて数日後、『ドラキュラ伯爵』を観た旦那さんの感想をF澤さんが伝えてくれました。

「全体的な流れ良し。結末にわずかな疑問が残るが観て吉。」

…え…私は「十分に腹落ちする結末で吉」…(もういい)


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