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実在の登場人物は誰?歴史改変SF『フォー・オール・マンカインド』あらすじ・感想

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SFが得意なわけじゃないんだけど、パラレルワールド的なストーリーに惹かれて観たのが、AppleTV+制作の『フォー・オール・マンカインド』。これが予想以上に面白かったんですよ。

パラレルワールド的、と言ったのは、『フォー・オール・マンカインド』の世界では、「もしも、1960年代後半のアメリカとソ連の宇宙開発競争が続いていたら」という設定に基づいて、歴史が作られているから。

『フォー・オール・マンカインド』は、NASAの宇宙開発に携わる人々やその家族を描いた歴史改変SFドラマ

例えば、初の月面着陸に成功したのはアメリカではなくソ連の宇宙飛行士だし、レーガン大統領は史実より一代早い39代アメリカ大統領に就任し、ジョン・レノンは暗殺事件に遭うも死なない。

もちろん、他にももっと多くの細かい歴史改変がある。それが『フォー・オール・マンカインド』の世界なのです。

宇宙でも地球でも、次から次へとさまざまなアクシデントが起き、息もつかせないストーリーが繰り広げられます。スリリングな展開だけではなく、人間ドラマもなかなか濃厚で、そこも満足度が高い。

そうそう、最近ドラマに映画に引っ張りだこのヨエル・キナマンが、NASAの宇宙飛行士として主演してます。

『フォー・オール・マンカインド』シーズン1あらすじ(ネタバレなし)

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1969年、ソ連の宇宙飛行士が人類で初めて月面着陸を果たします。

行きつけのバーに集まったNASAの宇宙飛行士エド(ヨエル・キナマン)、ゴードー(マイケル・ドーマン)たちは、苦々しい面持ちでその生中継を見ていました。

彼らはアポロ10号で月面付近まで近づきながら、NASA司令室からの命令で着陸できなかったのです。

ソ連に先を越される形になったNASAは、国内外からの批判に晒されることに。

しかし、苦境に立たされながらも奮起したNASAは、ソ連に続き、ついにアポロ11号の月面着陸を成功させます。

NASAが喜んでいたのも束の間、ソ連は、人類初の女性宇宙飛行士の月面着陸を達成。

アメリカ国内でも、女性たちを宇宙へ送るべき、というムーブメントが起こり、NASAは女性宇宙飛行士候補生を集め始めます。

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アポロ計画は順調に進められていくが、ある時、大きなトラブルに見舞われてしまいます。また、時は米ソ冷戦の最中。アメリカとソ連は、月面でも互いを牽制し合うようになります。

ちなみに実際のアポロ計画は1972年にアポロ17号の月面着陸で終了しているんだけど、シーズン1では、アポロ25号まで飛んでいます。

『フォー・オール・マンカインド』シーズン1:主な登場人物/キャスト

エドワード・ボールドウィン(演:ヨエル・キナマン)

NASAの宇宙飛行士。アポロ10号では船長を務めた。厳格な性格。同僚のゴードーとは家族ぐるみの付き合いをしている。

演じるヨエル・キナマンは、ドラマ『THE KILLING 〜闇に眠る美少女』、『オルタード・カーボン』や、映画『スーサイド・スクワッド』に出演。



ゴードー・スティーブンス(演:マイケル・ドーマン)

NASAの宇宙飛行士。アポロ10号のクルーだった。酒好きで陽気な性格。

マイケル・ドーマンは映画「透明人間」、ドラマ『パトリオット ~特命諜報員 ジョン・タヴナー~(Amazonプライムオリジナル)』に出演。『パトリオット〜』、派手さはないけどシュールで陰気なユーモアがすごく好きなドラマだったんだよな…。シーズン2で打ち切られちゃったけど。おすすめドラマ。


トレイシー・スティーブンス(演:サラ・ジョーンズ)

ゴードーの妻。結婚前に航空機の操縦経験がある。

カレン・ボールドウィン(演:シャンテル・ヴァンサンテン)

エドワードの妻。貞淑で良妻賢母な女性。(…少なくともシーズン1では)

マーゴ・ マディソン(演:レン・シュミット)

NASAの管制室で働く才女。幼い頃からの知人、工学者フォン・ブラウンに目をかけられている。

エレン(演:ジョディ・バルフォー)

NASAの宇宙飛行士。

ダニエル・プール(演:クリス・マーシャル)

NASAの宇宙飛行士。

実在の人物とリンクする登場人物

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歴史改変ドラマだけあって、実在の人物も多く登場します。やはり、その登場人物たちもある程度の設定は同じだけど、実際の人物たちの人生と全く同じ道を歩むわけではありません。では、そんな彼らを、主要なキャストの中から紹介してみますね。

ヴェルナー・フォン・ブラウン(演:コルム・フィオール)

ドラマではマーゴと親しい間柄のフォン・ブラウン博士は、実在の人物です。彼は、アポロ計画で使用されたサターンVロケットの開発を指揮していました。


ジーン・クランツ(演:エリック・ラディン)

ドラマでフライトディレクターとして登場する、ジーン・クランツは実在の人物。演じるエリック・ラディンは、ドラマ『THE KILLING 〜闇に眠る美少女』でヨエル・キナマンと共演してましたね。

実際のジーンは、フライトディレクターとして、事故に見舞われたアポロ13号の宇宙飛行士の救出に大いに貢献したことで知られています。映画『アポロ13』では俳優のエド・ハリスがジーンを演じていました。スポーツ刈りとベストが彼のトレードマークだったそう。


ドナルド・スレイトン/ディーク(演:クリス・バウアー)

宇宙飛行士室長のディークも実際にNASAに所属していた人物。

1950年台後半、アメリカの最初の有人宇宙飛行計画であるマーキュリー計画で選ばれた7人の宇宙飛行士(マーキュリー・セブン)の中の一人。しかし、ドラマ同様、実際のディークも心臓に欠陥が見つかり、ロケットに搭乗することが叶いませんでした。

しかし、長年NASAで新人飛行士の訓練に携わった後、ディークはついに病気を克服。アメリカとソ連の共同プロジェクト、アポロ・ソユーズテスト計画において、宇宙へ飛び立つことができたのです。

ドラマではアポロ・ソユーズテスト計画に参加した宇宙飛行士は別にいたが、実際は、ディークがアポロ18号に搭乗し、ソユーズとのドッキングに成功しています。

トマス・O・ペイン(演:ダン・ドノヒュー)

シーズン1では、大統領の無理な要望を通すことに命をかけているように見えたNASA長官トマス・O・ペインですが、彼も実在の人物で、実際にNASA長官を務めた人物。

シーズン2では彼の別の一面が見えて、印象がガラッと変わります。

モリー・コッブ(演:ソーニャ・ヴァルゲル)

ドラマに登場する女性宇宙飛行士のモリーにはモデルがいます。

1960年代にアメリカ合衆国において宇宙飛行士候補となるために訓練を行った13人の女性の内の1人、ジェリー・コッブがその人。

前出のディークも参加していたマーキュリー計画の男性宇宙飛行士と同じ試験を受けて合格したが、女性が宇宙に行くことへの世論の反感が強く、結局ジェリーが宇宙に行くことはありませんでした。シーズン1の3話のラストには、「ジェリー・コッブに捧げる」という言葉が添えられていました。

他にもNASAで宇宙開発に携わっていた実在の人物が多く登場しています。

『フォー・オール・マンカインド』感想/シーズン3はいつ配信?

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危険に満ち溢れた宇宙、極地での生活、管制室での緊張感溢れるやりとり、すべてがスリリングなドラマでした。手に汗握る、という表現がぴったりくる。宇宙飛行士だけじゃなく、管制室のメンバーの視点から語られる側面も多くて面白かったな。

シーズン1は、NASAが月に到達し、月面基地の土台を作り始めるまでが描かれていて、続くシーズン2では、多くの宇宙飛行士たちが基地に長期滞在できるようになっていました。現実世界とは違う宇宙開発の様子が興味深いんですよね。今後、人類が宇宙のどこまで到達できるのが楽しみ。

しかし、宇宙開発が進む一方、アメリカとソ連の冷戦は地球上だけに留まらず、いよいよ月面でも一触即発な緊張状態に陥ってしまいます。私はマーゴの行く末が心配。

シーズン2のラストもかなりクリフハンガーな終わり方だったし、ちらっと映ったあの地表もすごく気になります…。ついにあの星に上陸…?

『フォー・オール・マンカインド』シーズン3は現在製作中で、配信日は未定だそうです。う〜、待ちきれない!

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