週末、『殺人を無罪にする方法』シーズン1を一気に観賞。タイトルからしてはまりそうな予感はしていたけど、やっぱり好みどんぴしゃのミステリードラマでした。これはおすすめです!
息もつかせぬ怒涛の展開に夢中になって観ちゃいました。イギリスの正統派刑事ドラマ『新米刑事モース』を観終わった後すぐにこっちを観たから、その静と動のギャップで目が回るかと思った笑
もうね、ミステリードラマのジェットコースター。
いつものようにネタバレなしでストーリーと感想を紹介します!
『殺人を無罪にする方法』はこんなストーリー※ネタバレなし
花火が上がり、街中が賑やかで騒がしい夜。パニック状態の学生たちが、絨毯にくるまれた死体を必死で運んでいた。そんな不穏なシーンから、物語は始まります。
彼らは、現役の弁護士でもあるアナリーズ・キーティング教授の「殺人を無罪にする方法」(How to Get Away with Murder)という講義を受けている学生たち。そう、このタイトルはキーティング教授の授業の名称なんですね。
キーティングは、自身の講義を受けている優秀な学生5人を弁護士業のアシスタントにします。キーティングが学生に教えるのは、どんな方法を使っても裁判に勝つということ。
この教え通り、学生たちは、裁判に有利な情報を得るために関係者を誘惑するのは当たり前で、素性を偽り警察から極秘資料を盗むわ、人の弱みにつけこむわ、ハッキングするわ…。
みんな、根っからの悪者じゃないからこそ、そのジリジリとエスカレートしていく様子が怖い。
学生たちが日々、キーティングの依頼人を無罪にするため、裁判の準備に追われる中、二つの殺人事件が起こります。そして、彼らは否応なくその事件に巻き込まれていくのですが…。
基本的に、1話完結の裁判がありつつ、シーズン1全体を通して、学生たちが巻き込まれる二つの殺人事件の真相を明らかにしていく、という作りになっています。
『殺人を無罪にする方法』の見所
振り切れちゃってる弁護士キーティング
この人、まさにタイトル通りです。依頼人が有罪と分かっていても、あらゆる手を使って無罪に持ち込んですね。自分の身内を騙し、愛している人を陥れ、周りの人々を傷つけながら。それはもう冷酷に。なのに。なのにですよ。
キーティング教授、めちゃくちゃ泣くの。
誰かを傷つけては泣き、それを思い出しては泣き、反発されて泣き…。気づくと、涙がボローって。シーズン1ではある理由から仕方ないとは言え、仕事中の冷徹な姿とのギャップがすごすぎてですね。
そんな泣くなら、やらなきゃいいじゃん!って思うんですけどね。やっぱりやっちゃうんですね〜。
殺人事件の証拠隠滅とか…愛人に罪を着せるとか…。そんな行き過ぎてる指示を部下にビシッと出しておいて、後で死ぬほど泣く。そこまでする理由はどうやらキーティングの過去にあるようなのですが、それはシーズン2で徐々に明らかになってきます。
選ばれた優秀な学生たち「キーティング5」
「キーティング5」とは、キーティングに選ばれた優秀な学生たち5人のこと。
- ウェス…真面目で親切な青年で、一番まともに見える。ロースクールの合格通知がクラスメイトより遅かったため、周りから「補欠」と呼ばれることも。男と言い争いをしていたアパートの隣人・レベッカを助けたことから、二人は親密になっていく。
- コナー…ひねくれ者の肉食ゲイ。皮肉屋で、よく周りの人を傷つける。一見タフに見えるが、巻き込まれた事件のことで一番パニックになっていたのがコナー。
- ミカエラ…上昇志向のかたまりで、プライドが高い。自分勝手なところがあり、事件のことで周りを裏切ろうとしたことも。
- ローレル…真面目な優等生タイプ。事件に巻き込まれて一番落ち着いていたのが彼女。真面目に見えて、意外としたたかなところも。
- アッシャー…ちょっとおバカなお坊ちゃまキャラ。空気を読まない発言が多く、キーティングの部下フランクに、「鉄面皮」と呼ばれている。(鉄面皮…厚かましい人のこと。)シーズン1では印象が薄かったけど、シーズン2では彼にスポットライトが…。
これ、シーズン1前半の彼らのキャラなんですが、キーティングの下で様々なことを経験する内に、彼らもどんどん変わっていきます。そこが面白いんです。最初はどのキャラクターも好きじゃなかったんですけど、シーズン1を観終わった時点ではコナー。意地悪ビッチ、コナーの、オリバーに対する真摯で熱い想いにやられました。
優秀で仕事ができるとは言え、彼らはまだ学生。自分たちが巻き込まれた殺人事件について調べたり画策したり奔走するものの、仲間割れしたり、パニックに陥ったり、自暴自棄になったり。
そこで彼らを一喝し、裏から手を回すのがキーティング。ただ、いつもキーティングは肝心なところで彼らに嘘をつき、真実を伝えないんです。それは彼らを守るためなんだけれど、学生たちはキーティングに疑惑の目を向けはじめます。当然ですよね、この展開。ハリー・ポッターのことを心配するがゆえにハリーを無視してたダンブルドア校長も失敗してたじゃん!ハリー、めっちゃ怒ってたじゃん!(…伝わります、これ?)
事件の真相にたどり着くまでの時系列の見せ方
事件当日から物語が始まって、そこにいたるまでのプロローグが入り、さらに過去に遡ったり、現在に戻ったりと、ストーリーが時系列通りに進まないのがこの物語の面白いところ。
こういう見せ方って引き込まれますよね。私も大好きです。「あのシーンはこういうことだったのね!!」と、ちょっとずつ謎が解けていく感じがとても気持ちいい。
キーティング5が冒頭で運んでいた死体は誰か?なぜ死んだのか?なぜ彼らが運んでいるのか?もう一つの事件との関係は?
事件が起こるまでにどんな背景があったのか、事件当日は、誰がどんな行動をしていたのか、少しずつ明らかになっていくんです。…もう、ワクワクが止まらない笑
究極のエンターテイメントミステリー
目まぐるしいほどにスピーディーでスリリングな展開、毎ストーリーごとに深まる謎と衝撃の事実。個性豊かなメンバーに、多彩なベッドシーン。『殺人を無罪にする方法』は、これぞ究極のエンターテイメント!なドラマです。先ほどシーズン2を見終わったばかりなんですが、これもまた次のシーズンに繋がる衝撃的な展開で終わったんですよ〜!さすがです。完敗です。
軽く中毒症状が出るほどのミステリードラマ『殺人を無罪にする方法』、ぜひ堪能してください♪