なかなか梅雨があけませんね~。これだけ日の光を浴びていないと、どうにも体に力が入らない気がします。磨きがかかる、私のインドア体質。
雨で家に閉じこもっていた先週末は、Netflixで配信されている、フランスのサスペンスドラマ『ル・シャレー 離された13人』を観ました。
「閉ざされた村」「別荘に集う人々」「過去の秘密」「殺人」。
これらのキーワードの組み合わせにゾクゾクしてしまう人は、観といて損はないと思います。予想していたより面白かった!1話50分から1時間で、6話完結のドラマなので、さくっと観られるし。
クローズドサークルミステリーとは、外界との往来が閉ざされた場所や状況で起こる事件を扱ったミステリーのこと。
『ル・シャレー』も、崖崩れによって登場人物たちが村に閉じ込められてしまう、という、お手本のようなクローズドサークルミステリーなんです。
王道のクローズドサークルミステリーながら、登場人物たちの設定やその描き方が秀逸なため、最後まで面白く観られました。
Netflixドラマ『ル・シャレー 離された13人』あらすじ
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— Le Chalet (@LeChaletFrance2) 2018年3月26日
バルモリン村という静かな村で行われる結婚式のために、新郎の旧友や家族が集まります。彼らが滞在する別荘には、かつて、ロアル家という一家が住んでいました。
結婚式を目前に控えた中、急な崖崩れのせいで、一行は村に閉じ込められてしまうことに。別荘で救助を待つ一行ですが、不審な出来事が起こり始めます。
登場人物の紹介
唯一このドラマで悩まされたのは、登場人物が多く、顔と名前がなかなか一致しないということ。村人や過去の登場人物含め、13人以上いますから。未見の方のために、ここで紹介しておきますね。
<村の外から結婚式に集まったメンバー>
マニュ&アデル
マニュはアリスの幼馴染で、温厚な性格。アデルはマニュの恋人。度々フラッシュバックに襲われる。
アリス&ファビオ
アリスは村で育ったが、父親が亡くなり村を出た。恋人のファビオはシェフ。
セバスチャン&モール
セバスチャンは村で育つ。幼い頃はいじめっ子で、アリスは彼を「ヘビ」と呼んでいた。モールはセバスチャンの会社の従業員で、恋人。
オリビエ&マチルド&レオ
オリビエはロランの仕事仲間。村の開発に興味を持つ。妻のマチルドと娘のレオと村を訪れる。
ロラン&ティフェンヌ
ロランは村の出身。結婚式をするため、新婦のティフェンヌと村へやってくる。
チエリ&エリカ
チエリは村の出身。ロランの兄弟で、幼い頃は兄弟揃っていじめっ子セバスチャンの取り巻きをしていた。妻のエリカとはうまくいっていない様子。
<ロアル家>(過去)
ジャンルイ
スランプ中の小説家。気難しい性格。
フランソワーズ
ジャンルイの妻。村出身。
ジュリアン
ロアル家の長男。アリスと親しくなる。
アメリ
ジュリアンの妹。
<村人>
ムリエル
村で別荘の管理を行う女性。若い頃は村のバーで働いていて、ロアル家のジャンルイと知り合う。
フィリップ
ムリエルの兄。ロアル家のフランソワーズに気があった。ロランとチエリの父。
エティエンヌ
セバスチャンの父。あの息子にしてこの父あり。暴力的。
アレクサンドル
元は有名な数学者。ロラン家のフランソワーズのいとこ。村の外れで、一人、隠遁生活を送っている。
Netflixドラマ『ル・シャレー 離された13人』感想
フランスやドイツのドラマって、独特な静けさや画面の暗さも相まって、実はとっつきづらい印象があったんですよね、私。
「強い風で髪の毛バサバサ吹かれながら、無言で海を見つめる横顔のアップの長回し」が私のヨーロッパ映画のイメージっていう。
何なんでしょうね。何かのトラウマなんでしょうか。
さて、このドラマはそういう私の「思い込み」とは無縁の、メリハリの効いた展開のあるドラマでした。小難しいストーリーでもなく、登場人物たちもほどよく喋り、意味ありげな横顔のアップの長回しもありません。安心ですね。
過去と現在のストーリーが同時進行
1997
2017
ロランの結婚式のために別荘に集まった現在の話と、その別荘に過去に住んでいたロディエ家の話が交互に描かれていきます。珍しい演出ではないものの、私、そういうの大好き。現在との秘密の繋がりが徐々に明らかになっていって、「あれ、お前だったのかー!」とか、「それがこの場所かー!」みたいなやつ。
過去パートのジュリアンとアリスの初々しいエピソードはまんまボーイミーツガール。かわいらしくて甘酸っぱくてですね。いじめっ子セバスチャンの嫉妬混じりの二人への嫌がらせも、ある意味いいスパイスになってて。
それが段々と大人たちの思惑が交差し、村は不穏な空気になっていきます。
派手な殺人はなし
殺人が地味なのもこのドラマの特徴。悪い意味じゃなくてですよ。やっぱり本来はこれくらい静かに、こっそりと殺さないとバレちゃいますから。
クレイジー残虐スリラー『スラッシャー slasher』(Netflix)のショッキングな殺人ショーより、よっぽどいい。
殺人もあれば事故死、自殺もあり、まるで村に死神が舞い降りたかのように、一人また一人と死を遂げていきます。
最後に
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— Le Chalet (@LeChaletFrance2) 2018年3月26日
短いシリーズながらも、できるだけ丁寧に物語が描かれていて、没入しやすいドラマでした。特に過去パートにおける村の人間模様は面白かったです。
トリックやアリバイ工作などの描写がまったくなかったのが少し物足りなかったものの、最後まで犯人は分からなかったし、テンポよく結末まで観られた良作ドラマでした。
おすすめのクローズドサークルミステリー
『ル・シャレー』のように、閉じた場所、状況下で起こるミステリーが好きな方におすすめの映画、小説を紹介しますね。
私もクローズドサークルミステリー、大好物なんです。
まずはこちら。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』
ベストセラー作家の最新作の翻訳のために集められた9人の翻訳家たち。
最新作の情報が漏れないよう、作業が完了するまで堅牢な建物に閉じ込められてしまいます。しかし、なぜか小説の内容が外部に漏れていて…。
斬新な設定も面白く、犯人の正体と動機には意表を突かれました。
『アイデンティティー』
大雨で道が通行止めになり、近くのロッジに次々と避難してくる人々。偶然集まったはずの宿泊者たちの中で、立て続けに殺人が起こってしまう。
これ、単純な犯人当てミステリーじゃないんです。ラストは驚愕なんです。これ以上、何の予備知識もないまま観てほしい!私のイチオシミステリー映画です。
『屍人荘の殺人』
こちらはいわゆる、「館ミステリー」と呼ばれる作品ですね。この作品の斬新なところは、彼らが閉じ込められることになった理由にあります。
しかし、その特殊設定に偏って謎解き部分が疎かになる、なんてことがないのがこの作品のすごいところ!
『オリエント急行殺人事件』
アガサ・クリスティーの古典名作。最近新たに映画化されました。有名すぎる作品ですが、未見、未読の方はぜひ!古典と言えども、あの結末には度肝を抜かれること間違いなし。
クローズドサークルはミステリー小説の一大ジャンルなので、それこそ数えきれないほど名作が存在します。中でも私が読んで印象深かったものを紹介しますね。
『魔眼の匣の殺人』
前出の『屍人荘の殺人』の続編。またしてもある特殊設定を軸に物語が展開していきますが、一作目を超える面白さでした!
『人格転移の殺人』
あるルールに従って6人の人格が転移し続ける、という設定で起こる殺人事件。一体誰の体に入った誰の人格の犯行なのか。一筋縄ではいかない、奇想天外なミステリー。
『冷たい校舎の時は止まる』
辻村深月のデビュー作です。学校内に閉じ込められた8人の高校生たち。なぜ校舎から出ていくことができないのかー。
ロジックありきのミステリーではないけれど、謎から始まる物語の広がり方が最高に面白い。
こうしてお気に入り作品を挙げてみると、私、ほんとに特殊設定が好きなんだなと実感しますね。
みなさんが気に入った作品に出会えたら嬉しいです。では!
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